OKASHINAKUNのブログ

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ボディブロー

追り上がる横隔膜、浅くなる呼吸、ジワジワと凍りつくように動かなくなる手足…
ピンポイントに入ったボディブローは本当に苦しいですよね。
喰らったことのない人が多いかもしれませんね。
急所に直撃したボディブローってホントに苦痛なんですよ。
相手と闘う意志そのものを叩き折られるような、精神そのものにダメージを与えられるパンチなんです。
そんなボディブローは、ボクシングにおいてジャブの次に避けにくいパンチです。
顔面への攻撃は的が小さいため、ちょっと首を捻じっただけでパンチは空をきることも多いです。
ただし、ボディは的も大きいうえに大きい動きもできません。そのため、コンビネーションの一つにボディブローでも混ぜられれば、避けるのは困難です。
だから、ボディは的も大きいうえに大きいい動きもできません。そのため、コンビネーションの一つにボディブローでも混ぜられれば、避けるのは困難です。


■ボディブローが効く理由


ボディブローが効くといってもお腹周りならどこでも効くわけではありません。
効果的にボディブローが効くのはみぞおちと右の脇腹です。

  • みぞおちへのボディブローは何故効くのか?

みぞおちは場所でいうと腹筋の上の方です。この場所には横隔膜という呼吸に非常に大事な部位があります。ここにパンチをもらうと呼吸するのも厳しい状態に追い込まれてしまいます。

  • 右の脇腹へのボディブローは何故効くのか?

何故左ではなく右の脇腹限定なのかというと、右の脇腹には肝臓があるからです。「レバーブロー」という言い方をすることもありますね。
よくボディブローはじわじわ効いてくると言ったりしますが、レバーブローが完璧に入ると一撃でKOという場面も少なくありません。
この2つのボディーブローを練習すれば試合でダウンを奪える可能性も高いです。

 

■ボディブローに耐えるには

何故ボディブローが効くのか分かっていただけたと思いますが、自分が喰らう側の場合、対策法はあるのでしょうか?
肝臓を鍛えればいい?いやそんなの鍛え方分からないし…。
多くのボクサーは腹筋を鍛えて硬度を高めようと努力をします。
たしかに硬い腹筋はボディブローを打っても効かなさそうですよね。
ですが実はそれだけでは不十分です。
ボディブローを受けた際にダメージを受けるのは筋肉ではなく、筋膜だからです。
先ほど肝臓へボディブローを打つと効くと解説しましたが、実は肝臓自体には痛覚はありません。
肝臓を囲っている筋膜には神経が無数に通っているため、ボディブローを打たれたときにはこの部分が痛みを感じています。
なら、どうやればボディブローのダメージを軽減させることができるのでしょうか?
必要なのは技術です。
ボディブローが特に効くタイミングは2つあります。

1.ボディに意識がいってないとき
顔へのパンチばかり気にしていると、ボディへ意識がいかなくなっていきます。
そんなタイミングでボディブローを喰らうと非常に効いてしまいます。
そのため常にボディから意識をそらさないことです。

 

2.息を吐き切った瞬間
息を吐き切った瞬間とはどんなタイミングかというと、こちらがパンチを打ち終わった瞬間ですね。
例えばこちらの右ストレートをかわされてレバーブローを喰らってしまうと非常に効くのです。
パンチをかわされないようにしましょう(いくらなんでも無茶な要求)。


この2つのタイミングでボディブローをもらうのを避けることができればだいぶ大きいです。
来るのが分かっているボディブローならノーダメージとまでは言いませんが、ダメージを最小に抑えることができます。
また、漫画などで強いパンチを喰らった選手が身体を「く」の字に折り曲げる表現がありますが、あれはかなり理にかなっています。
本来受けるはずの衝撃を自ら身体を折り曲げることによって逃がすのです。
みなさんぜひ一度お試しください。